葉酸のこと
そもそも葉酸とは?実は知らない基礎知識【栄養士監修】|ゲンナイ製薬プレミン
目次
この記事を監修いただいた先生
栄養士
若宮寿子(わかみや ひさこ)
細胞や赤血球の形成に必要なビタミンB群
葉酸はDNA合成や赤血球の形成などに必要なビタミンB群の一種で、水溶性ビタミンのひとつ。
おなかの赤ちゃんの体の発育に欠かせない栄養素のひとつです。
母子手帳にも摂取を推奨するコメントが明記されており、赤ちゃんのために必要な栄養素であることは多くの妊婦さんやママがご存知のことだと思います。
葉酸とは、その文字から、葉っぱから摂れる栄養素だろうと思う人は多いでしょう。
もちろんほうれんそうやモロヘイヤ、春菊などの葉物の野菜に多いのは事実ですが、他にもブロッコリーやオクラ、アスパラガスなどの緑黄色野菜、いちごなどの果物、枝豆やそらまめ、納豆などの豆類や豆製品、さらにレバーやひじきなどの海藻類にも含まれています。
葉酸を多く含む食材の代表的なものは下記です。
- 鶏レバー 50g 葉酸:650μg
単体でも豊富だが、緑黄色野菜との相性がよく、葉酸の吸収率をアップ。
- モロヘイヤ 1束50g 葉酸:125g
栄養価が高いと注目される野菜。刻むとトロミが出てつわりの時期も食べやすい。
- 春菊 2株60g 葉酸:114μg
独特の風味で鍋物・天ぷらなどのアクセントに。お浸しにしてもおいしい。
- 枝豆 50g 葉酸:160μg
塩茹でにしてそのまま食べても。サラダや煮物の彩りにしたり豆ご飯にしても。
- ほうれんそう 1/4束 50g 葉酸*105μg(通年平均)
水につけすぎると、大切な栄養が流れ出てしまうので、さっと取り出して。
- ブロッコリー 2房 50g 葉酸:105μg
レンジでさっと茹でてサラダに。お弁当の彩り野菜としても重宝。
- アボカド 1/2個 80g 葉酸67μg
美容にもよく女性に人気。サラダや和え物はもちろん、スープやディップにも。
- アスパラガス 40g 葉酸:76μg
肉との相性もよく、茹でても炒めても。太いものなら網焼きにしても。
葉酸を効率よく摂取するには
葉酸は水溶性ビタミンなので、熱や水に弱く、加熱すると約半分に栄養素が壊れてしまったり、汁に溶け出してしまったりします。調理時にはさっと水で洗い、生で食べる方が摂取率は上がります。
また、電子レンジ加熱や蒸し料理、無水鍋料理だと、水溶性ビタミンの損失をある程度、防ぐことができます。おすすめなのは炒め物やスープにして食べること。汁物なら栄養が溶け出した汁ごと食べられるので、葉酸の栄養を無駄なく摂取することができます。
フルーツならば葉酸をそのまま摂取できる
葉酸はいちごや柑橘類などのフルーツにも多く含まれています。
フルーツなら調理の手間もなく、加熱によって葉酸の栄養素が壊れることがありません。
特に妊娠初期のつわりの時期は、調理中の匂いだけで気持ちが悪くなることもあるので、生のままで食べられるフルーツは助かります。
柑橘類のすっぱさもつわりの気持ち悪さを軽減してくれることが多く、妊娠初期の栄養摂取におすすめです。
毎日の食事だけで必要量は摂取できているの?
葉酸は身近な食品に多く含まれているので、バランスのとれた食生活を続けていれば、ある程度の量は摂取できます。
実際に、厚生労働省が毎年実施している「国民健康・栄養調査」(平成29年)を見ると、30代女性の葉酸の平均摂取量は226μg、同じく厚生労働省が推奨する「日本人の食事摂取基準」にある、葉酸の摂取推奨量(30〜49歳女性の場合)は240μgで、その数をほぼ満たしていることがわかります。(1)
(1)参考資料:厚生労働省発表平成27年国民健康・栄養調査
多く摂取すべき期間は妊娠3ヶ月まで。授乳中も付加量あり
葉酸の摂取推奨量は、妊婦さんと授乳中のママには付加量があります。
つまり、妊娠や授乳をしていない女性なら葉酸は1日240μgの摂取で問題ありませんが、これに付加して摂取する期間が定められています。
「妊娠を計画している女性、または妊娠の可能性がある女性は、神経管閉塞障害のリスクの低減のために、付加的に400μg/日のプテロイルモノグルタミン酸の摂取が望まれる」と明記されています。
4ヶ月目からは少し減って240μg、授乳中は100μgを付加して摂取することが推奨されているのです。厚生労働省が定める摂取基準によって、食事のほかに、サプリメントからの葉酸摂取が推奨されているのです。
栄養は食事から摂るのが基本ですが、こと、妊娠初期に必要な「葉酸」については、サプリメントの有益性が強調されていることにも注目です。(1)(2)
(1)参考資料:日本人の食事摂取基準2015
(2)参考資料:厚生労働省発表平成27年国民健康・栄養調査
流産や胎児発育不全を防ぐためにも必要
妊娠初期に葉酸が不足すると、赤ちゃんに二分脊椎症などの先天性異常が起こるリスクがやや高くなると言われています。
また、赤ちゃんの細胞の形成などにも関与するため、流産や胎児発育不全などを引き起こす心配もあるとされます。
もちろん、それらはリスクがあるというだけで、不足したら必ずそうなるというものではありませんが、できれば心がけて摂取したいもの。葉酸は妊娠初期だけでなく、妊娠中の全期を通して必要な栄養素だといえます。
さらに授乳中には、よい母乳を作るために必要になります。
葉酸はビタミンAやDのように脂溶性でなく、水溶性ビタミンなので、すぐに排出されてしまい体内に蓄積しておくことができません。
そのため、毎日摂取することが望ましい栄養素です。
体調が安定しない妊娠中や、赤ちゃんのお世話で忙しい授乳中は、台所に立つことが難しい日もありますね。毎日の食事からだけで、その推奨量を摂取することは難しいので、サプリメントで栄養を補うのがおすすめです。
2018年から主流になっている「時期別葉酸サプリ」は、96.4%のお医者さまに「時期別は共感できる」との高い評価をいただいています。
古い一般的な葉酸サプリでは中期以降も同じ栄養素を摂取し続けることになります。
適切な栄養摂取を望まれる方は是非ご検討ください。
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