葉酸のこと

【栄養士監修】妊活時に摂取すべき「葉酸」の働きを助ける栄養素、知っていますか?|ゲンナイ製薬プレミン

栄養管理士 若宮寿子

この記事を監修いただいた先生

栄養士

若宮寿子(わかみや ひさこ)

山脇学園女子短期大学食物科卒業。栄養士、米国(NSF)HACCPコーディネーター、日本フードコーディネーター協会委員。雑誌「赤すぐ」「妊すぐ」にて6年間妊婦食、離乳食を連載。大手企業にて社員への栄養指導、さらには給食の栄養管理を行い、栄養改善における功績が評価され、東京都知事賞を受賞。95年より若宮ヘルシークッキングスタジオを主宰し、ヘルシー料理教室を通じ食生活の大切さ伝えています。
板橋区立保育園の栄養士、調理師に向け食物アレルギー食の指導を務め、大手外食企業、ホテル、レストランにてフードコンサルタント、食品企業の顧問も務めている。

テレビ、雑誌等各種メディアを通じあらゆる年代に向け「食」と「栄養」の大切さを伝えています。代表著書(離乳食BOOK たっぷり酵素の朝ごはん)等、多数執筆。若宮寿子主宰の「若宮ヘルシークッキングスクール公式サイト」はこちら

葉酸の働きを陰から支える欠かせない5つの栄養素があります。

「葉酸(ようさん)はビタミンである。」ことをご存知の方は少なくありません。実はビタミンBの一種で、ビタミンB1やB2と同じ種類に属し番号で表示すると「ビタミンB9」になります。

この「葉酸」、なぜ妊活時に必要なのでしょうか。体内では赤血球の形成過程に大きく関わる栄養素で、妊活時から妊娠13週までは特に多く摂取する必要となります。

毎日のお食事で240μg(マイクログラム)、サプリメントなどから400μgの合計640μgを摂取するように厚生労働省は推奨しています。十四週目からはこれほど摂取する必要はありません。詳しくは別記事にて説明しています。

これから大切な赤ちゃんを迎えるために、食事とは別に「400μg」をしっかり摂取が必要なのですが、葉酸を体内にしっかりと吸収し、代謝させるためにはビタミンとして「ビタミンB2」、「ビタミンB6」、「ビタミンB12」、そしてお馴染みの「ビタミンC」、そしてミネラルである「亜鉛」を加えた5つの栄養素の摂取が非常に大事になります。

ただ、やみくもに同時に摂取するのではなく、厚生労働省が妊活〜妊娠13週目までに摂取すべき正しい量を摂取しましょう。折角の葉酸を効率良く、上手に働いてもらわなければ意味がありませんからね。

もちろん、美容成分と一緒にに摂取するなどあり得ないことです。お気をつけくださいね。

それでは、この葉酸の吸収を助けてくれる縁の下の力持ち、5つの栄養素をご紹介します。

エネルギー生成。ビタミンB2

体内ではエネルギーの元となる糖質、脂質、筋肉形成に欠かせないタンパク質を代謝して活動エネルギーへと変換することが得意なビタミンB2。この活動エネルギーの代謝に大きく関わり重要な役目を担います。これからあなたが摂取する葉酸の代謝に必ず一緒に摂取すべき、必須ビタミンと言っても過言ではありません。

筋肉、血に。ビタミンB6

タンパク質を合成して、丈夫な筋肉や血液に必要となる重要なビタミンであるビタミンB6。タンパク質の代謝にも重要な役割を担っており、不足するとピリピリ不快な口内炎、また皮膚炎などの原因となります。葉酸との関わりは、体内で活性化されたあとその代謝に役立っています。

代謝は任せて。ビタミンB12

体内ではビタミンBの仲間である「葉酸」としっかり肩を組んで血液に含まれる赤血球、その中の「ヘモグロビン」生成に大きく関与しているビタミンB12。このビタミンが不足することで貧血の原因となります。女性で貧血気味の方はえてしてビタミンB12が不足しています。妊活から妊娠13週までにたくさん摂取する葉酸の代謝におけるサイクルでいうと最も最後、まさにラスト、クライマックスでしっかりと働き、葉酸の再生成に関わる「酵素」を陰からぐぐぐっとサポートしています。

葉酸をしっかり維持。ビタミンC

美容、またはシミ対策のビタミンとしておなじみのビタミンC。体に良い栄養素、というイメージでしょうか。なぜお肌に良い栄養素かと申しますと、細胞間に存在するタンパク質である「コラーゲン」の生成には切っても切れない大事な大事な栄養素です。そして摂取した葉酸を体内で維持するといった大事な役目を背負っています。

縁の下の力持ち。亜鉛

筋肉の元となるタンパク質の合成や外敵に備える免疫機能や糖の代謝に大きく関係しているミネラルのひとつである「亜鉛」。
毎日のお食事で摂取する葉酸を間違いなく、しっかり体内に運び込むためには酵素が一役買っているのですが、この「酵素」を亜鉛がサポートしています。つまり、亜鉛は「葉酸を運び込むために必要な酵素」を助けているわけです。まさに縁の下の力持ちですね。

葉酸サプリに含まれる「人工葉酸」の吸収率は「天然葉酸」の倍。

人口と天然、どちらが良い?と聞かれると「人工」は少し気になる発音ですよね。しかし、「人工葉酸(モノグルタミン酸型葉酸と呼ばれています)」は厚生労働省が摂取を勧めています。それはて食事に含まれる葉酸と比べて吸収率が約2倍と非常に効率が高いからです。

お食事で摂れる天然葉酸240μgに加えて、モノグルタミン酸型葉酸を400μg摂取することで非常にバランスの良い葉酸の摂取が完了します。
酵母に葉酸を吹き付けただけのもの、また過剰摂取にもなってしまう恐れがある800μgなどの摂取はもってのほか。本当に正しい情報を身につけて正しい葉酸摂取を心がけてくださいね。

妊娠14週目以降に関してはまた改めてご案内いたします。