妊活のこと
【産科医監修】妊娠中に起こる辛いトラブルの対策について|ゲンナイ製薬プレミン
目次
この記事を監修いただいた先生
産婦人科医
竹内正人(たけうち まさと)
1987年日本医科大学卒業、米国ロマリンダ大学にて胎児生理学を学び、日本医科大学大学院(産婦人科学、免疫学)修了。葛飾赤十字産院(1994~2005年)では産科部長として周産期医療に力を注ぎながら、JICA(国際協力機構)母子保健専門家として、ベトナム、アルメニア、ニカラグア、パレスチナ、マダガスカル、カンボジア、ボリビアの母子医療にもかかわってきた。桜川介護老人保健施設・施設長として介護現場を経験、東峯婦人クリニック副院長(2006~2017年)を経て、現在フリーの産婦人科医として地域・国・医療の枠をこえ、様々なプロジェクトを展開している。
「マイマタニティーダイアリー」(海竜社)、「安心マタニティブック」(永岡書店)、「ママのための帝王切開の本」(中央法規出版)、「からだとこころの悩みお助けBOOK」(世界文化社)ほか著書・監修書多数。「竹内正人公式サイト」はこちら
妊娠中におこる身体のトラブル対策どうしたらいい?
妊娠すると、身体の中のホルモンのバランスが大きく変化します。
それに伴い、つわりや便秘、肌あれなどのマイナートラブルが起こりやすくなります。
また、赤ちゃんの成長とともに大きくなるおなかを支える姿勢は、腰痛や肩こり、むくみ、さらには尿もれなどの不調につながります。
ホルモン変化などは対処が難しいですが、姿勢変化によるトラブルなどは、不調を和らげるための対処法がいろいろあります。
いざというときのために頭にいれておくといいでしょう。
悪阻 -つわり-への対策
妊娠初期に起こりやすい吐き気やムカムカ、眠気やだるさなど。
一般的には妊娠5週目くらいから。
早い方で4週くらいから始まることが多く、だいたい20週ほどこの辛さが続きます。
あくまでも平均なのでこれ以上続くケースや入院などに繋がってしまうケースも。
実をいうと、つわりの原因はいまだ明らかにはなっていませんが、一説では妊娠すると分泌される「ヒト絨毛性ゴナドトロピン」というホルモンの増加が関係すると言われます。
感受性には個人差があり、まったく平気な人もいます。
つわりの間は「食べたい時に、食べたいものを、食べられるだけ食べていればよい」と言われます。
赤ちゃんへの栄養は、それまで妊婦さんの身体の中に蓄えられてきた栄養でなんとかなる時期。
無理して食べる必要はありません。
空腹になると気持ちが悪い人は、こまめに食べるようにしたり、寝起きにすぐ食べられるよう枕元に食べ物と飲み物を用意しておくのも手です。
レモンやオレンジなどの柑橘系の食べ物は、その酸っぱさが口の中を爽やかにしてくれるメリットがあります。
個人差があるので、アンパンやクリームパンだけ食べられる、という方もいればスナック菓子だけなら食べられると人それぞれです。
匂いがダメな場合は、マスクをしたり、ケア用品を無香料のものに変えたりしてみましょう。
もし1週間で3kg以上体重が減ったり、水を飲んでも吐いてしまうようなら病院へ行きましょう。
便秘
妊娠中に増える黄体ホルモンの働きで、腸の蠕動運動が遅くなるのが原因のひとつ。
妊娠前に比べて、便が腸内を通過する時間が長くなり、水分やナトリウムなどが吸収されてしまって、便が硬くなり出にくくなります。
妊娠中後期になると、赤ちゃんの成長とともに子宮が大きくなり、腸を圧迫するため、さらに動きが悪くなり便秘につながります。
これまで快便だった人も、妊娠を機に便秘で悩むことは多いものです。
生活リズムを整える、朝起きたら水を飲む、朝ごはんを食べる、トイレに座る時間を作るなどの習慣を大切にしましょう。
根菜や椎茸類、海藻類、豆類、玄米やライ麦パンなど、食物繊維が多い食品を心がけて食べるようにすることも大切です。
運動不足も便秘の原因になります。
医師から安静にする指示が出ていなければ、ウォーキングやマタニティヨガなど、適度な運動をするのもおすすめです。
動くことで腸が刺激され便が出やすくなります。
便秘は恥ずかしいことではないので、辛かったら医師に相談してください。下剤ではなく便をやわらかくして出しやすくする緩下剤を処方してもらえます。
市販薬だと「酸化マグネシウム」が同じ働きをします。
腰痛
妊娠すると、赤ちゃんが生まれやすいように、ホルモンの働きで骨盤が緩みやすくなります。
また、妊娠後期になると、大きなおなかで身体の重心が前方に移動するため、反り腰姿勢になりやすくなります。
その結果、腰椎が前方へ弯曲、逆に胸椎は後方へ弯曲して、腰や背中に負担がかかるのも原因です。
身体に適度な柔軟性をつけて、腹筋と背筋のバランスをよくしましょう。
ヨガやストレッチをして、背中が腰の緊張をゆるめてあげるのがコツです。
マタニティスイミングは身体に負担をかけずに、腹筋や背筋をつけるのに役に立ちます。時間があるなら、教室に通うのもいいですね。
お腹が大きくなると、普段何気なくやっている前傾姿勢が、腰の負担になることがあります。
料理をしたり顔を洗ったりする時も前傾するのでなく、足を広げて姿勢を低くして。
片足をステップの上に乗せ、腰骨のあたりをシンクや洗面台にあてながら前傾すると、腰への負担が減らせます。
横になるときには、横向きになり、背中にクッションをあてて、抱き枕を足と腕に挟み、身体のひねりを減らしてあげると姿勢が楽になります。
抱き枕は産後、授乳クッションになるタイプのものもあるので、妊娠を機に用意しても、無駄になりません。
貧血
妊娠すると、赤ちゃんに栄養を届けるために、全体的な血液量が増えます。そのため、血液内の血しょうという水分が増え、血液が相対的に薄くなります。
そのため、ヘモグロビンの値が下がり、数値的に「貧血」と言われることがあります。
血しょうは赤ちゃんの栄養となるタンパク質が含まれていて、成長に欠かせないものです。
一般的にヘモグロビン値が11を切ると「貧血」となりますが、妊婦さんの場合は「妊娠性貧血」といって、その値が9.5~10.5とやや低くても、大きなトラブルではありません。逆に血液量が増えていない場合は、血液がドロドロになっている心配があり、赤ちゃんに栄養がうまく届けられていないことがあります。
貧血を防ぐには、鉄分の多い食品を摂るよう心がけましょう。鉄分というと「レバー」や「ほうれん草」が思いつきますが、他にも赤身肉や豆類、プルーンなどでも摂取できます。
鉄分はビタミンCと一緒に摂ると吸収率があがるので、野菜や果物と一緒に食べるといいでしょう。逆にカフェインは吸収率を下げるので、妊娠中はノンカフェインの飲み物にした方がいいでしょう。
病院で処方される、いわゆる「鉄剤」は、便秘や吐き気などの副作用が出る場合があります。
その点、サプリメントの方が飲みやすいので、薬を飲むのが辛い場合は勝手に飲むのを辞めないで医師に相談してみましょう。
むくみ
血液が増えて血しょうが増えると、血管から出た水分が細胞組織に入り、主に下半身に「むくみ」が出ることがあります。
お腹が大きくなると、鼠蹊部の血管が圧迫されて、血流が悪くなるのも原因です。
ヨガやストレッチで鼠蹊部のめぐりをよくする運動をしましょう。
冷えも血のめぐりを悪くします。
夏でもお風呂に入り、素足でなくレッグウォーマーやタイツをはいて、足首が冷えないようにするといいでしょう。
ふくらはぎのマッサージをするのもおすすめです。
お腹が大きくなって辛くなってきたら、寝る前に夫にマッサージしてもらうと夫婦のコミュニケーションにもなりますね。
夜中に起こりやすい「こむら返り」も、お風呂に入ったり、マッサージをして血流をよくすることで改善されます。
それでも繰り返す場合は、漢方の薬があるので医師に相談してみてください。
尿もれ
子宮が大きくなると、その下にある膀胱を圧迫し、トイレが近くなったり、おなかに腹圧がかかったときに「尿もれ」してしまうことがあります。
大きくなったおなかの重さで骨盤底筋に負荷がかかり、尿道をしめる力が弱くなっているのも原因のひとつです。
さらに産後はお産によるダメージが加わり、尿もれが続くことがあります。
ただ、これらはどちらも一時的なこと。
お産が終わり時期をすぎると治ることが多いので、「いまは仕方ない」とやり過ごすのもひとつの考え方です。
トイレを我慢せず、まめにトイレにいくのが1つの解決法。
もちろん骨盤底筋群を鍛えるトレーニングをするのもいいでしょう。通勤中の電車の中でも、キュッとしめる動きはできるので、心がけてやり続けるといいでしょう。
それでも困る場合は、尿もれ専用吸水シートを活用しましょう。
生理用ナプキンやおりものシートで代用しようとする人がいますが、経血と尿とでは吸収する成分が異なり、吸水力や消臭力が優れるので、専用のものを選んだほうがいいです。
妊娠中のトラブルで栄養摂取が難しいときは
つわりや腰痛など妊娠中のマイナートラブルで普段のように生活するのが難しい時があります。
とくに食事に影響する「悪阻(つわり)」は辛いものです。
栄養が摂取できないので赤ちゃんにしっかりと栄養を渡せているか不安になる方も多くいらっしゃいます。
そのような中、みなさまのお手伝いをできるのがプレミンシリーズ。
妊娠中に飲用していただきたい「プレミン14w」は妊娠中に大切な栄養を集めた栄養の塊です。
普段のお食事に合わせて摂取していただくのが最適ですが、難しい時は飲用するだけで補助として栄養を取り入れても良いかもしれません。
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