妊活をする上で大事な「鉄分」とは

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鉄分

妊活中に大事な成分と言えば、葉酸やビタミンをイメージされる方も多いと思います。
葉酸やマルチビタミンを含んだサプリメントは実際に多く販売されています。

ですが実は、鉄分が不足していることで、妊娠しにくくなっている可能性があります。
今回はその鉄分に関して、ご説明して参ります。

不妊症の人は鉄分が不足しているかも

女性は約1ヶ月に1度、生理があるので、慢性的に鉄分が不足していると言われています。
そのためどうしても貧血になりやすく、体に悪影響が出やすくなってしまいます。

実際に妊活をしているけど、なかなか妊娠しないという方の特徴として、フェリチン(鉄分の貯蔵量)が少ないことが多いと言われています。

妊活に大きく影響するフェリチン(鉄分の貯蔵量)の値

フェリチンというのは、人間の体の中に蓄積されている鉄分の量のことを指します。
産婦人科などで検査してその数値を測ることができるのですが、妊娠を考えている方であれば、最低でも30ng/mlから50ng/mlは必要です。
理想としては100ng/mlが望ましいのですが、貧血状態の人の場合はこのフェリチンが10ng/ml以下になっていることが多くなっています。
そのような状態の場合、妊娠の可能性はほとんど見込めないのです。

フェリチンの低下は貧血につながる

血液検査等で、ヘモグロビンの値が正常なのにも関わらず、「貧血の一歩手前」という状況になっている可能性があります。
それは実はフェリチンが影響している可能性があります。

人体内の鉄分は通常、ヘモグロビンとして血液の中に蓄えられていますが、フェリチンでも貯蔵をしています。
食事等で摂取する鉄分が減り続けた場合、人体はフェリチンから鉄分を補給します。貯金を崩すイメージですね。

フェリチンから鉄分が補給されるため、ヘモグロビンの値は変わらず、貧血とも診断はされないのですが、フェリチンがほとんど無くなってしまう状態は「潜在性鉄欠乏性貧血」と言われており、貧血に直結する状態と言えます。

鉄分不足が引き起こす症状

悩み

では次に、鉄分が不足してくることで実際にどんな症状が起こるのかをご説明していきます。

赤血球が減り、栄養と酸素が身体に行き渡らない

鉄分は赤血球を作り出す働きがあります。
その赤血球は、体全体に酸素や栄養を運ぶ大事な役割があります。
赤血球が減ってしまうことで充分な酸素や栄養が行き渡らず、卵巣や子宮の働きが鈍くなってしまう可能性があります。

身体の「サビ」を生む活性酸素が除去されない

最近は精子や卵子の「質」が妊活に大きく影響することがわかってきています。
体内で発生する活性酸素が精子や卵子の「サビ」(酸化)を引き起こすのですが、鉄分には、その活性酸素を除去する働きがあります。
具体的には、カタラーゼ等の活性酸素を分解する酵素があるのですが、それらの酵素は鉄分やマンガンなどが基になっています。

免疫力が低下する

体内に細菌やウイルスが入ってしまった時に、それを退治してくれるのはリンパ球や白血球です。
ですが鉄分が不足することで、白血球の生成量が少なくなってしまい、細菌やウイルスに抵抗する力が弱まってしまいます。

免疫力が低下することで、皮膚にカビが生えてしまったりすることも考えられます。

妊活中の鉄分の働き

鉄分は、子宮内の粘膜を作るという大事な役割があります。
この粘膜が厚く、ふかふかになることで、受精卵が着床する可能性が高くなります。

また着床後、胎児の成長にも鉄分は欠かせません。
血液を通じて赤ちゃんに充分な酸素や栄養を送って上げる必要があります。
低酸素の状態が続いてしまうと、未熟児や低体重児で生まれてしまう可能性が高くなります。

鉄分を多く含む食材

鉄分にはヘム鉄と、非ヘム鉄という2種類が存在します。
ヘム鉄は、従来の非ヘム鉄と比較して吸収率が10倍近くにもなるため、1日に必要な鉄分を効率的に摂取する場合、このヘム鉄を多く含む食材をしっかり摂取していくことをオススメします。

ヘム鉄を多く含む食材は「動物性」の食べ物です。

牛肉

牛肉や鶏肉、カツオ、マグロ、イワシ等ですね。

鉄分の摂取は非常に大事ですが、過剰摂取になるとまた身体に悪影響を及ぼします。
1日の摂取目安量を意識して食べるようにしましょう。

1日の鉄分の摂取目安量 一覧

年齢(歳) 男性(mg/日) 女性(mg/日)
1~2 4.0 4.5
3~5 5.5 5.5
6~7 6.5 6.5
8~9 8.5 8.0
10~11 7.0 9.5(13.5)
12~14 11.0 10.0(14.0)
15~17 9.5 7.0(10.5)
18~29 7.0 6.0(10.5)
30~49 7.5 6.5(11.0)
50~69 7.5 6.5(11.0)
70以上 7.0 6.0

※厚生労働省「日本人の食事摂取基準2010年版」より抜粋

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